夜尿症

夜尿症(おねしょ)について
おねしょやお漏らしがなくなる時期には大きな個人差があり、心配されるご家族も少なくありません。ですが、多くの場合は病気が原因ではなく、成長に伴って自然と落ち着いていきます。「いつ頃よくなるのか心配」「早めに相談したい」と感じるときは、どうぞ一人で抱え込まずに当院へご相談ください。まれに先天的な異常や病気が関係していることもあるため、必要に応じて二次医療機関と連携して検査を行います。
受診前にできること
夜尿症の原因はまだ明確にわかっておりませんが、排泄に関わる神経発達が未熟なことが一因と考えられております。決してお子さま本人や保護者のしつけなどの問題ではありませんので、保護者の方にはおねしょのことでお子さまを叱ったり、ご自身を責めたりしないようお願いいたします。
おねしょが気になる場合は、まずはバランスのとれた水分、栄養摂取を心掛け、とくに就寝2~3時間前にはカフェインを含む飲料(ソフトドリンクなど)、フルーツなどのカリウムを多く含む食べ物、牛乳・乳製品、塩分、タンパク質など、利尿作用のある食べ物の過剰な摂取を控えてください。さらに、就寝前に必ずトイレに行って排尿させてください。この時、雑な排尿にならないようある程度時間をかけて正しい姿勢(座らせて、両足が踏ん張れるような足台があると理想的です)で排尿させてください。また、便秘と夜尿症は密接な関係があり、便秘の治療だけで夜尿症が治ることがあります。
排便が週に2回未満、便が硬く排便時に痛みがある、便失禁があるなどの便秘の症状がある場合は便秘の治療をおすすめします。
小学生以降のおねしょは
一度ご相談を
夜尿症は診療ガイドライン上は「5歳以後で、月に1回以上おねしょがあり、それが3カ月以上継続している状態」と定義されております。夜尿症は年齢を重ねるごとに自然治癒が期待できる疾患ですが、治療することによって治癒率を高めたり、治癒までに要する期間を短縮する効果が期待できます。また、夜尿症の治療は介入時期が遅くなると効果が低くなる可能性が示唆されております。小学校にあがったタイミングで頻回におねしょを認める場合は一度ご相談ください。
また、昼間の尿失禁や便失禁を伴う場合や、一度治っていた夜尿が再発した場合(おねしょが6カ月以上なかったのにまたし始めた場合)は何か病気が隠れていることがあります。これらの症状がみられる場合はお早めにご相談ください。
当院の夜尿症治療
当院では、夜尿症に悩むお子さまに対して、それぞれの症状や生活状況に合わせた治療を行っています。
アラーム療法

お子さまが就寝中に尿を排出した際に感知してアラームが鳴る装置を使用します。この装置を用いておねしょをしたときに起きる(保護者の方が起こす)ことを繰り返すと、詳細な原理は不明ですが、膀胱用量の増大や夜間尿の濃縮力の増加が起こり、最終的には尿意で起きることなく朝までおねしょをしなくなります。歴史のある治療法で有効性が確かめられており、また薬剤を使用しないため副作用の心配がないというメリットがありますが、夜間に起きる必要があるため治療に対するモチベーションが必要な治療法といえます。
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生活指導
水分の取り方、排尿習慣、就寝前の生活リズムなどを整え、症状の改善を目指します。また、状況に応じて排尿排便日誌を用いた夜尿の記録をつけてもらうことがあります。
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薬物療法
基本的には、デスモプレシンという尿の濃縮力を高める薬を使用して治療します。効果が乏しい場合はアラーム療法と併用で治療することも可能です。
